Usurpは制作手順の実験として、2008年2月11日にリリースしました。ペンや鉛筆で文字を描く代わりに、はさみで紙から切り抜き、カウンターの上に並べて、単語にしたときの組み合わせを確かめました。数日かけて出来の悪い字形を捨て、よりよいものに置き換えながら、少しずつデザインを育てました。納得できたところで文字を黒い紙の上に置き、スキャンして自動トレースしました。その後、フォント制作ソフトで輪郭を整えましたが、不規則な手作りの質感は残しました。
この作業から生まれたのは、太いスラブセリフと誇張した形を持つサイケデリックなディスプレイ書体です。用途はディスプレイに限定し、無料でリリースしたことはありません。Usurpという名前は、その響きと、文字セットの中でも目立っていたUとSのデザインを強調するために選びました。
2021年5月25日に技術的な更新を行いました。スペースと改行しないスペースの文字の不一致を修正し、非推奨のグリフを削除し、Panoseの分類データを訂正しました。見た目は変更していません。Usurpが目立ったプロジェクトに採用されたことはありませんが、いつものデジタル作業とは異なる、手を使った書体デザインの取り組みを記録する作品として残っています。